呪われたサラリーマンの日記

40才を超えた過ぎたサラリーマンは何かと悩むお年頃なんです。

呪われたサラリーマンの日記 その12 40歳を過ぎたサラリーマンを考える

今の私は40代半ばの中間管理職だ。
カタカナに直せばプレイングマネージャーである。

会社の中でも一番利益を出している部門に在籍していた。
その中でも中心的役割でガツガツやっていた。
部下も最大で40名を抱え、若い頃にはかなりイケてる方の部類だった。
学歴の同じ同期入社の中では出世が早かった。
これは、30代の頃の話だ。

でも決して順風満帆ではない。
私のこれまでのサラリーマン人生は会社業績の好不調の波にまともに飲み込まれている。
同じ会社で作る物は変わったがずっと製造現場の第一線で働いてきた。
寝る暇も無く働かなければいけない日々が暫く続み
もう体も心も限界だと感じる日々を幾度と無く乗り越えてきた。
軌道に乗ったと思えば、突如世の中の景気が急変し事業集約に巻き込まれる。
一時的に仕事が無くなる事もあった。
こんな事がしょっちゅう起きた。
非常に稀な経験をしてきた。
これも大企業にいるからできた経験だ。

おかげ様で生産プロセスや生産装置を立上げてきた回数を多く経験した。
社内を見渡す限り、私よりも多く新規プロセスの立上げた人間はいない。
しかも小さい規模のプロセスから数十億単位の大規模プロセスまで大小さまざまやってきた。
プロセスエンジニアでありながら製造現場の中間管理職も務めており、一人二役を上手くこなしてきた。

それと相反して工場閉鎖や自分の工程の事業所移管なども立上げと同じくらいの回数を経験した。
閉鎖や移管する実務はそれほどの労力を必要とはしない。
そこに至るまでが大変だ。
働く人のケアが必要だ。
自分を差し置いて他人の世話をしなければならない。
かなり精神的なダメージを受ける。
これは本当にやりたくない仕事だ。

こんな両極端な経験を繰返すと色々と人格形成されてしまう。
今の仕事がずっと続くとは思えない。
よって組織や上司を意識しなくなる。
少しずつ穿った見方をするようになる。
感情的になれなくなる。
素直になれない。
こんな感じだから人から裏がある、腹黒い等と言われてしまう。
こうして、30代のイケてた私はどこかに行ってしまった。

今では会社のクローザーとかターミネーターと言われるまでに成長した。
私が通った後はぺんぺん草も生えないほど、跡形も無く根絶やしにしている。

起業と倒産を何度も繰り返している感覚だ。
それなのにまだ雇ってもらえている。

強ちサラリーマンも悪くはない。