呪われたサラリーマンの日記

40才を超えた過ぎたサラリーマンは何かと悩むお年頃なんです。

呪われたサラリーマンの日記 その14 キャリアデザインを考える

先日、以前の職場で私の部下だった人とメールのやり取りをする機会があった。
彼は3年前に転勤しており、連絡等の機会が無くなっていた。

彼は割と早目に係長クラスの昇格試験をクリアしていた。

しかし、これと言った実績が出せず、実際には係長に昇進出来ないまま、30代後半に差し掛かっていた。

そんな彼は転勤によって環境を変え、努力した結果、遂に係長昇進の内示が出たと言っていた。

彼が遅咲きになってしまった理由は様々ある。

代表的な理由は自己中心的な言動によって、彼に協力してくれる人が殆どいなかった事

発言と実力が伴っていなかった事

彼自身の自己評価が高く自分が昇進出来ないのは上司が悪いと思ってる事等だ。

しかし、そうは思いながらも転勤先の製造部では多少キャラを控えめにしながら努力と精進を重ね係長の直ぐ下のNo.2のポジションまでは昇り詰めた。

幸いにもその部署には際立って仕事ができる人がいなかった。製造部全体が地味で単調な部署と感じていた。目立ちたがり屋の彼は次第に自分が活躍する場所は製造部ではないと考えるようになった。

そこで、昨年の夏に商品開発部への異動を上司に直訴していたが一向に話は進展しなかった。

彼は自己アピールを続け、製造部と商品開発部を兼務となった。

彼は酒を飲むと必ずと言って良いほど今の上司の悪口と同僚のレベルの低さに愚痴をこぼしていた。そして、自分には課長の器がある。早く係長や課長に昇進したい。と熱く語っていた。

そんな彼に製造部の係長の内示があった。

態々、私にそれを連絡してきたという事は、かなり喜んでいると同時に彼を昇進させなかった私に対する何らかのアピールだろう。

私は素直に喜んだ。あれほど自己中心的で性格の悪い彼がチームワークを重んじる製造部で昇進できたのだ。並大抵の努力ではなかっただろう。

念の為、私の上司を通じて彼の昇進の話を確認したところ驚くべき事実が判明した。

彼の係長昇進の内示が白紙に戻っていたのだ。そして、彼は商品開発部に異動して一担当者から出直す事になっていた。

彼の課長から係長の内示があった事は事実だった。しかし、彼の課長が組織を去る事になり彼の係長昇進話しは白紙に戻ったのだと言う。課長が組織から去る為、部長が組閣人事を行っているが、部長は彼の事を知らない。課長から貰った彼のデータには商品開発部への異動希望としか記載が無かったのだった。

今も彼は昇進が白紙に戻った事を知らない。

この話には続きがある。

彼と一緒に転勤し、素直に真面目に仕事に取り組んできた彼より一歳年下の後輩がいる。

彼の後輩は昨年、係長クラスの昇格試験に合格した苦労人だ。

その苦労人の後輩はいつも彼に成果を奪われてきたが、転勤をキッカケに配属先が別れ、ようやく正当な評価が受けられたのだった。

この苦労人の後輩が次期係長に内定している。

プライドの高い彼の驚く顔を見てみたい。