呪われたサラリーマンの日記

40才を超えた過ぎたサラリーマンは何かと悩むお年頃なんです。

呪われたサラリーマンの日記 その11 人材流出とその対策について考える

会社は事業所閉鎖と集約に伴うリストラを敢行する際に、優秀な人材の流出を最低限に抑えたいという思惑がある。
会社に残って欲しい優秀な人材とは真面目に仕事に取り組んでもらえる35歳までの若手社員の事を指している。

今回の事業所集約は当然ながら本部側へ集約する。
地方でしかも閉鎖されてしまうほど目立たない我々の事業所にどのような人材がいるか等、本部側は知る由もない。
しかし優秀な人材はゼロではない。
私の部下にも優秀な人間がいる。

当然ながら彼ら若手社員は転職市場でも引く手数多だ。
今の会社と同等かそれ以上の処遇の転職先が直ぐに見つかるだろう。

では、会社はどうやってこの優秀な人材を確保するのか?
我が社の方法はとてもシンプルだ。
情に訴えると同時に安心感を与えるのだ。

仕事の取り組み姿勢や実績を高く評価していると本人に言う。
会社に必要な人材だと本人に言う。
今後はより高いポジションについてもらいたいと本人に言う。
異動先の配属先は未来や希望ある素晴らしい部署だと本人に言う。
そこで是非活躍して欲しいと本人に言う。
会社は君に期待していると本人に言う。
このように誉め殺す。
これだけ誉められれば悪い気はしない。

これに追加して優秀な人材の直属の上司を巻き込む手法もある。
上司との人間関係が悪くなければ、上司も一緒に異動させる。
上司から必要とされている感じが益々高まる。
これで会社から誉められた内容が強ち間違いではないと思わせる。
これだけだ。

ちなみに私は巻き込まれる側の人だ。
私には何の期待もされていない。
欲しいのは若くて優秀な人間だ。

優秀な若者のおかげで私は事業所集約の正式発表前に新しい配属先の内示が出ている。
優秀な若者に巻き込まれてしまったおかげで私のスペックを超える部署への配属だ。
会社は私が優秀な若者を連れて転勤してくる事を望んでいる。

だが、しかし・・・

私はあまり他人の事に関心が無い。
本人が転勤したいならそうすれば良いし、辞める意思があればそれも尊重する。
増して私について来てくれなんて言う気など更々無い。
恐らく部下も私がこういう人間だという事を知っている。

会社の人を見る目があるのかどうか。
面白い事になる事を密かに期待している。

呪われたサラリーマンの日記 その10 組織変更と出世について考える

前回、会社の強かさを書いたが、今回もその続きだ。

我が社は私がいる事業所を閉鎖し集約する。
集約に伴い社員が転勤か退職を選択すると同時に会社も社員を選び始める。
このタイミングは組織変更の絶好のチャンスだ。
マンネリ化した組織を作りかえ、なんとなく気分を一新する。
そこで会社は残って欲しい人材を選ぶ。
残って欲しい人材には、直ぐに異動先のポストを用意する。
但し、部長クラス以上で、それほどの実績の無いお年寄りには殆どの場合、ポストがない。
優秀で経営層に上り詰めるような人であれば話は別。
でも、もしそんな人がいたら事業所の閉鎖を阻止するか、もっと前に閉鎖されているだろう。
見渡す限りそんな人はこの事業所にはいない。
今この事業所に残っている先が短くて、頭が固くなった緒先輩の皆さんは残念ながらハシゴを外されてしまう。
これが世の常だ。

そして、会社は組織の若返りを図る。
裏を返せば会社の成長が鈍化している理由の全てを諸先輩方に擦り付ける。
諸先輩方も若い頃に、こういった流れを経験して、成り上がってきた人が多い。
よって、自分がどんな立場でどんな扱いを受けるのか相当鈍くない限りはわかっている。
自分が育てた部下や後輩にハシゴを外される。
孤立し蚊帳の外に置かれる。
時間が経てば必然と降格し給料も減る。
定年まであと僅かであれば我慢できるだろう。
しかし定年まで10年近くある人にとっては耐えがたい苦痛となる。
諸先輩が退いたポストには、将来有望な若手管理職が登用される。
抜擢人事だ。
抜擢人事は将来有望な若手一般社員を刺激する非常に良い手法だ。

若手管理職は諸先輩方によって押さえつけられていた部分を一気に開放する。
やれなかった事、やりたい事を一気に片付ける。
自らも実務に手を下し、力ずくで成果を出す。
華々しいデビュー戦を飾る。
若手は行動力があると一時的に評価が上がる。

このときまでに、どれだけの『やれなかった事、やりたい事』を蓄えておくかが重要だ。
もちろん『今とこの先の課題』もきちんと把握しておかなければならない。
理由はこの先が決まるからだ。
ネタ切れしてしまった時点でスピードが鈍る。
そして若手管理職の魅力がなくなる。
業務改革が終わってしまえば誰が上司でも一緒という状態になる。
そしてマンネリとなり終には組織変更が待っている。
こうならない為には、常に突っ走り続け、イケてる雰囲気を出し続けていなければならない。
安定や平穏無事など求めてはならない。
大変な作業の連続だ。

自分だけで走り続けるのが大変だとした場合、組織にNo.2、No.3を準備するだろう。
息切れしたらしばらくの間は任せておくことができる。
しかしNo.2、No.3を信用してはいけない。
正確には信用しても良いが油断は禁物だ。
自分のハシゴを外される恐れがあるからだ。
だからNo.2、No.3に自分の仕事を任せてはいけない。
もし自分の力量不足を補うためにNo.2、No.3置くのならば自分よりも先輩を置けばよい。
経験豊富な彼らにはチェックする権限と責任を与えれば良い。
こういった事が半ば永久にできる人が出世する。
できない人は脱落し諸先輩組みに入る。
サラリーマン社会は冷酷な世界だ。

私は一応管理職だが、こんな風に抜擢されぬままフラフラしてきた。
学歴の低い一介のプロセスエンジニアには無縁の話だ。

呪われたサラリーマンの日記 その9 会社のリストラ戦略について考える

前回までの投稿で私が勤務している事業所のお取り潰しに伴う転勤、退職状況を説明してきた。
現時点では会社から正式な事業所閉鎖に関する通達は無いが、通達や転勤、退職プログラムの全容が明らかになってきた。
これも、正式な連絡ではないので一部想像の部分が拭えない。
フィクションであり表現の自由を前提とした投稿である。

会社は近々全課長に事業所閉鎖を通達する。
その際、我々の部署に関しては課員全員に転勤命令するよう指示がでる。
転勤に応じるか否かはそれぞれ課員に委ねられる。
ここで、転勤に応じる事ができなければ退職プログラムが発動する。
退職プログラムとは簡単に言えば退職手続きだ。
今回の転勤を拒否した場合、自己都合退職。
この事業所の社員は近隣周辺の地元採用が多い。
恐らくかなりの人数の社員が転勤を拒否する事になる。
会社と社員間で大きな揉め事に発展する懸念がある。
それを防止する為に、退職金の割り増しがある。
割増金は1年分~2年分の年収として加算する。
これはまだ確定ではないが再就職支援もする可能性がある。
額面などは正しい数字では無いが、ざっくりこんな内容だ。

転勤するか退職するかを迷っている人は相当な注意が必要である。
その迷いとは退職プログラムの内容を聞いて条件次第で転勤か退職を決めようとしていることだ。

分社化前の大企業時代に数回あった早期退職リストラ策と同じ方法が今回も適用されると思い込んでいるからだ。
しかし、会社は変った。
今は大手の会社ではない。
やり方が違うのだ。

会社が取る戦法は下記の通り。
転勤を受け入れた場合、退職プログラムを知らされない。
転勤を拒否し退職する場合、退職プログラムを知らされるが、自分の期待や予想に反している場合でも自分が決定した退職を基本的に覆す事ができない。
一見すると選択肢は社員にあるように見えるが、実際には会社側にある。
社員が会社を試すように、会社も社員を試している。
会社側が人を選んでいるのだ。
これが正式に通達されたあとの騒ぎようが容易に想像できてしまう。

社員の選別とリストラの強行。
我が社も強かだ。

呪われたサラリーマンの日記 その8 転勤を言い渡されるまでの不安と葛藤

まだ、正確な情報ではないのでフィクションや表現の自由として捉えて欲しいのだが
私の勤める事業所はお取り潰しになる事がほぼ確定している。
そして私の職場の全員が転勤を言い渡される。
県内ではない。
隣県でもない遠方だ。
この話は一部の上層部だけで話し合われている段階であり
我々には近日公開予定となっている。
しかし、こういった類の話は直ぐに漏れ伝わってしまう。
具体的な事は知らないまでも、概要は全員知っている。
転勤できなければ会社を辞めざるを得ない。
その場合、会社都合という事になり退職金の割り増しがあるのではないかと噂されている。
こういった情報が日々飛び交っているが、社員は皆知らない振りをして会社に出てきている。
転勤か退職かを悩みながら日々会社に来ている。
転勤を受け入れる心構えのある人はこれと言った支障は無いだろう。
しかし、退職を選択しなければならない人も毎日会社に来ている。
退職しなければいけない人もこの先2~3通りの選択がある。
転職するかそのまま専業主婦か専業主夫をする。
またはパートやバイトに出る。
こんな感じだろう。

前回も投稿したが設備投資の無期延期や経費削減もあり仕事量が激減している。
要するに会社に来てもやる事が無いのだ。
今は3月。
期末であり年度末でもある。
うちの会社は4月になれば有給休暇が発生する。
今現在、有給休暇が余るほど持っている人が大多数だ。
持ちきれなくて4月には余分な分がカットされてしまう。
なぜ、有給休暇を沢山使っても業務に支障がないこの時期に皆は休まず会社に来るのだろうか?
不思議でしょうがない。
もし退職し転職しなければならない人であれば、時間を無駄に使っているようなものだ。
あまり生活に困っていないのだろうか?
今の会社が次の就職を支援してくれるとでも思っているのだろうか?
それとも噂の退職金の割り増しに狙いを定め、事業所閉鎖日にあわせて有給休暇を温存しているのだろうか?
転勤できない人が一度に沢山発生する。
同じような経験をした人ばかりが職を求める。
皆が大好きな大手企業であれば、際立った実績が無い限り、年齢と学歴の順番できまるだろう。
こういった転職市場は若ければ若いほど有利だ。
しかも年を取れば取っただけ転職先との給与水準の差に苦しむ事は明白だ。

いずれにしても、皆強かだ。
いつもと何も変わらない素振りで出社し退勤時間が来るのを待っている。
私なら不安でたまらなくなり、この時間が苦痛で耐え難いものに感じるだろう。
大人しく出社するなんて先ず考えられない。
就活したくてたまらなくなるだろう。

しかし皆は違う。
この底知れない皆の内に秘めたものが何なのか?
転勤を言い渡されたあと、一斉に誰かに襲い掛かるつもりなのだろうか?
それとも冷静にこれまで通り淡々と出社するのだろうか?
恐怖でしかない。

呪われたサラリーマンの日記 その7 会社の将来性と社員感情を考える

私が勤務している事業所はお取り潰しがほぼ決定している。
そんな事業所だから投資抑制、経費削減が常日頃から横行し半数以上の社員の仕事が無い。
かく言う私もその一人だ。
もの凄く暇である。
一般社員は残業が無い分、収入が減り多少なりともダメージはあると思う。
だが、まともに働いていないのに給料がもらえているだけで幸せだ。

事業所がお取り潰しに至る経緯は前の投稿で多少触れてきた。
この事業所と会社についてもう少し考えてみる事にした。
私の事業所はそもそも新規ビジネスを創出する為の事業所であった。
しかし、新規ビジネスと言うものは、そう簡単に立ち上がるものではない。
新規ビジネスに手をつけてから5年が経過し、花が開いたものが無い。
蕾が膨らんだところまでは行った。
新規ビジネスは市場だけではなく社内の既存ビジネスからの圧力が掛かった。
既存ビジネスの分野を新規ビジネスが侵してしまうと言われ潰された案件も合った。
新規ビジネスはゼロでは無いが、ほんの少ししか世に出ていないのが現状だ。
こういった経緯があり、我々の事業所にいる社員は会社に不信感を持っている。

会社の成り立ちは大手電機メーカーの100%出資の子会社だった。
そして突然、親会社から切り離された。
分社化された会社だけに社員は色々な経歴を持っている。
旧親会社のグループ会社からの寄せ集めなのだ。
私は親会社からの出向組みでそのまま転籍した。
他には今の会社の母体となる子会社出身の組。
過去に子会社同士が合併しており、その消えてしまった方の会社にいた組等がいる。
今現在は圧倒的な人数を誇る母体子会社出身組みが権力を握っている。
彼らは我々親会社出向組みの事を面白く思っていない。
なぜなら、親会社が過去に、母体子会社のビジネスを取り上げた事があるからだ。
我々親会社転籍組みは彼らからしてみれば過去に非道を極めた悪党一味なのだ。
母体子会社組みは、ビジネスが取り上げられた後も這い上がり、今の規模に成長させたという自信がある。
従って今の会社の役員は皆、母体子会社組みで固められている。
親会社転籍組みの役職は良くて部長止まりだ。
こういった歴史的な背景がある。
日本と中国の関係に酷似している。

今の会社の役員とは言っても、少し前までは親会社でいう部長クラスの人間たちだ。
突然、経営層に入ったので今の役員には経営に長けている人がいない。
元々が子会社出身なだけに開発力が弱くその体力も無い。
新規ビジネスは思いっきり停滞している。
当然、新会社で親会社の看板が外れているから市場の認知度も低い。
会社の先々を見た場合、このまま行けば今回の事業所お取り潰しよりも遥かに大規模なリストラが2年後には待っているだろう。

事業所お取り潰しが現実味を帯びてくると同時に社員の間で密かに噂が広まっている。
お取り潰しの話がある前は、皆、前向きに会社の成長や自分のためにやってきた。
しかし、一旦自分の処遇や生活に大きく係わる話になったとたんに会社をディスり始める。
この会社には先が無い。
先見性のある経営陣がいない。
所詮、子会社出身者が良い様に決めた事だ。
会社に対してゴネて貰える物を引き出し、さっさと転職したい。
この会社では自分の将来や家族の幸せが考えられない。
だったらプライドを捨てて何処の会社でも良いから転職する。
といった様な内容だ。
確かに共稼ぎの女性社員や要介護者が家族にいる社員、身体にハンディキャップを抱えている社員は簡単に転勤や単身赴任はできないだろう。
それに加えて会社を信用できない社員が転勤してもその先でモチベーションを高く持ち続けることが可能なのだろうか?
そんな思いを抱えて働き続ける事ができるのかと言われればどこか本音の部分で無理が生じるだろう。
人は様々な思いを抱えて生きているが、普段であれば他人に本音を見せる事は無い。
しかし今回は多くの社員が思いを口に出している。

だったら事業所が無くなってしまわない様に、どれだけ歯を食いしばって頑張ったのか?
ここには仕事が無い現実を直視できないのは何故?
無理難題を言ってここに残り、飼い殺しだとかリストラ部屋とか言い出すんじゃないのか?
経営陣がダメと言う自分どうなんだ?
それを言うぐらいの資格が自分に有るのか?。
これだけ会社を分析しているのに何故今まで黙っていたのか?
捨てるのはプライドではなく、会社への依存心では?
大企業病が抜けないまま転職したら受け入れてくれた会社に失礼なのではないか?
生活レベルも生活スタイルも変えて、全てをやり直すつもりで出直した人は本当に不幸なのか?

世の中には他にも同じような思いをしている人が沢山いる。
自分だけが悲劇の主人公のように思えるのはある意味で幸せな事だと思う。
この結果は個人の問題ではない。
全員の問題なのだ。
これを分っているなら良い。
会社を利用するだけ利用しておきながら、
会社から働く場所を変えてくれと言われた瞬間に態度を急変させる。
どれだけ会社に貢献しないまま金を貰おうとしているのか?
これが社会人のやる事なのだろうか?
どれだけ自分ができる人間だと思っているのだろうか?
今の会社から飛び出した瞬間に大半の人が思い知る事になるだろう。
この反面、会社はこれだけの問題を見透かされている以上、なんらかの改善をしなければならない。
そして働く魅力ある会社に成長させなければならない。
大きな課題だ。

あと、プライドを捨てるなんて間違っても言ってはいけない。
社会に対するプライド、会社員としてのプライドと言う人がいるがこれは誤用だ。
正しくはプライドではなくステータスだ。
私だったら、仕事も無く、日々やり過ごす毎日の方が苦痛で仕方が無い。
こんな現状を妻や子に話す事なんてできない。
私には、どこの事業所でもやっていける自信もプライドも有る。
自尊心は一生持ち続けるべきだと私は思う。
それが生きた証につながるからだ。

私は別に腹を決めている訳ではない。
私にも迷いはある。
しかし、あえて綺麗ごとを並べたくなってしまう性分なのだ。

呪われたサラリーマンの日記 その6 今の上司をどう扱うか

我々、プロセスエンジニアの仲間内ではインターネットに答えは無いというのが通説である。仮にインターネットに答えが合った場合はその技術は既に一般的なものであり、独創性に欠ける。調べる対象としての意味が無いのだ。インターネットは辞書代わりであり別の目線から得られるヒントがあれば良い方だ。自力でゼロから独自の技術を作り上げていかなければ付加価値は生まれないのだ。

部長はワンマンで基本的に他人の指図を受けたくないタイプである。
文句や叱責が多く威圧的であり、誰からも好かれていない。
昭和のサラリーマン的な考えがこびり付いており、上下関係に厳しく、格付けや役職に強い拘りがある。
彼は自分の事をエンジニアだと思っているが、その知識はインターネットや下請け会社の営業の話で蓄積されている。
カタログの知識しかないクセに自分は優れたエンジニアだと思っている。
何をするにも執拗なまでに失敗を恐れている。
とても細かく人の些細なミスは重箱の隅まで突く。
自分には隙が無いと見せたいが故に防御壁を張り巡らしてしまう。
壁を作るので自分に協力してくれる人まで弾き出してしまい、仕事が進まなくなる。
結局何事も成し遂げられない。
この部長のやり方は部下にも影響し部長にグズグズ言われないように部下は徹底的に理論武装する。
この理論武装に時間が掛かる。
彼は自分は現場で現物や現実を見ていないのに、強い口調で意見する。
彼の意図した結果にならない場合、この事実を説き伏せることが困難である。
それが面倒であるが故、事実を伏せたり、捻じ曲がった解釈をしてその場だけを収めてしまう。
そして、仕事が行き詰まりどうしようもなくなる。
根が単純でそれほど賢くないのだが自分を大きく見せようとしているので厄介なタイプだ。
彼は部下が行き詰ると、こうなる事はわかっていたと言わんばかりにあっさり方向を変える。
これが延々くり返されていく。
本当はもっと書きたいが読みづらいので止める事にした。

要するに傍若無人で好き放題やっているのとなんら変わりが無い。

我々エンジニアの働く職場環境としては最悪なのだ。
彼が部長に昇進するまではそれで良かったんだろう。
大きなミスはしないが、結果が何も残らない。自分には落ち度が無かったと言い、責任は自分の上の人が取っていたからだ。
しかし、流石に部長でそれは通用しない。
今回、私が働く事業所をたたむ事になった決定的な原因は、この部長の仕事の遅さが大きく影響したからだ。

流石に今回の失敗から、事業所を閉めたあとの彼には事実上の降格人事がまっている。
彼は組織を持たないのだ。ここまでの事になってしまい、彼の素性が全てバレている。何処からも誰からも引き取ってもらえないのだ。

私は彼の部下だったが(今はまだ彼の部下だが)彼から一度も業務の相談や指示をもらわずにやってきた。
信用できないからだ。
ただ、彼の部長としての力が必要とした時だけ、形式上の報告を行い予算など、必要なものを引き出してきた。
それだけの関係で良い。
なぜなら、キチンと仕事やプロセスを立上げたり社内のプレゼンで優秀な成績を収めるだけで、周りから評価される。
それを彼は認めざるを得ない。
そして私に正当な評価をしなければならない。
私は彼が私を育てたとか根も葉もない事を適当に言ったとしても構わない。
彼の能力の低さが露呈された今、それが私には何の影響も無いからだ。

恐らく彼は転勤を受け入れず、会社を去るだろう。
時代に取り残されたワンマン管理職の末路とはこういうものだ。
器の小さい人間には部長は務まらない。
その良い見本だ。

呪われたサラリーマンの日記 その5 真田丸と三現主義を語る

大河ドラマ真田丸が面白い。

草刈正雄が演じる真田昌幸が自分に似ているところがあり、それがとても面白い。昌幸は自分が付く大名にも国衆にも家来にも決して腹の内を見透かされる事なくやりたい事をやっている。大きな揉め事になればなるほど、その揉め事を楽しむかのようになり、ますます誰もその腹の内がわからなくなる。これが面白くてたまらない。


私は社外や組織の外にはもちろん自分の上司にも部下にも腹の内を見透かされる事なく思うがままに仕事をしてきた。その為にはいくらでも頭を下げ、相手を煽て使えるところを見極める。決して人前で自分を大きく見せようなどはしない。当然、協力的な仕事をして地道に信頼を得る努力を怠らない。それでいながら自分の足場を固める調略や謀略もきっちりやってきた。
私は部下には生産上のトラブルの未然防止を指導してきたが、ルーティーンの仕事よりも突発的なトラブルに対応するほうが本当は好きだ。事が大きくなればなるほど血が騒ぐ。

こういったトラブルが起きた場合、何よりも早く原因を突き止め、それを解決しなければならない。一大事とも言えるトラブルを誰よりも早く解決してきたという自負がある。
特に新しい生産ラインの立上げはトラブルのオンパレードと言っても過言ではない。頻発する想定外の出来事を如何に早く解決するかが面白くてたまらない。
敢えてそれほど規模が大きくない立上げでも一度は問題を提起し解決策が無いとし、その後、あるタイミングで起死回生の逆転劇を演出することもやってきた。
これによって私は周囲から一気に信頼を得る事ができ、その現場の第一人者の地位を獲得してきた。製造現場で長く働きそこで得た現場、現物、現実の三現主義のスキルを極める事で想定外のトラブルがおきた場合に、何をしたら直せるのかといった事が瞬時に手に取るようにわかるのだ。
それを当たり前のようにやってしまうと、有り難味が薄れてしまう。敢えて問題を公にする事で、自分の周りの人間の技術レベルや問題解決能力が図らずとも浮き彫りになるのだ。私は自分の出番のタイミングを見ているだけで良い。先に進まないことがわかった時点で満を持して自分が出陣し解決していけばいいのだ。これで労せずして自分を高く見せることができる。
この時点で使える人と使えない人がハッキリする。ルーティーンワークしかできない人、何でもやれる人、口だけの人等、様々な特性を理解する事で自分の持ち駒の強さを知るのだ。


ここだけ読めば物凄い悪人のように感じるだろう。


しかし学歴の無いエンジニアが自分のスキルを使ってマネジメントしていかなければならないと考えた場合の最善策であり、これが私の辿り着いたマネジメントの基礎固めをする方法だ。
研修や書物から得た知識で聖人のようにマネジメント論唱える人がいるが私には向いていない。しかも一つ一つ色々な人とのコミュニケーションを積極的に図り、徐々に関係を構築していく必要が無い。
口だけでは信用できないのだ。三現主義は何にでも使える現場叩き上げのプロセスエンジニアの最強のスキルだと思う。